「ライト、ついてますか」を読んだ感想
これは何?
「ライト、ついてますか―問題発見の人間学」という本を読んだ感想を書きます。
Amazonにの商品紹介に書いてある答えが気になって思わず購入しました。
以下、商品紹介より抜粋
自動車用トンネルを抜けた後も車のヘッドライトを点灯して走行し,そのまま長時間駐車してバッテリーを上げてしまった経験はありませんか? この種の問題の解決策としてトンネルの出口に「ライトを消せ」という標識を出すことが考えられるけど,それだと夜中にライトを消す人があるかも知れません。もしあなたがトンネル管理者なら,どんな標識を考えますか?
本の内容
問題の定義を考える上で、気をつけるべき考え方がユーモアのある例題を交えて記載されています。
- 問題とは何か?
- 正しい問題定義とは?
- 問題を見る視点を変えるとどうなるか?
- この問題は解くべきなのか?
などなど、書かれていたのは仕事を進めるうえで失念してしまいがちな項目ばかりでした。
どんな人におすすめか?
プログラマーやSE、などエンジニアのかたにおすすめです。
自分の職業はソフトウェアエンジニアですが、他の人から相談された内容や解法をそのまま問題定義として鵜呑みにしてしまうことがよくあります。
そして、問題定義をおろそかにして解決方法を作ることに飛びついてしまいがちです。
そんな業務の進めかたを見直すために利用できる内容でした。
感想
問題定義に対する普遍的な内容が書かれており、とても良い本でした。
自分のしてきた仕事と照らし合わせながら読み進めて、「ここは全然できていない」「あの時の進め方はこれがまずかった」など反省しながら読みました。
特に、2部に書かれた「彼らの解決方法を問題の定義と取り違えるな」の一文はすごく刺さりました。
複雑な計算をするプログラムを作る話なのですが、依頼者の視点だけで問題を考えるのは良く無いと考えさせられました。
自分も依頼された内容をそのまま鵜呑みにして、システム修正をした覚えがあります。
あのとき周りのことをもっとみていたら、もっと労力の少ない解法を提示したり、相談された問題定義が実は本当の問題ではなかったのではないかと思いかえしながら読みました。
また、3部に書かれた「問題によっては、それを認識するところが一番むずかしいということもある」の文も印象に残りました。
自分の提案した解決方法には穴があるのではないか?自分以外の人は問題をどう認識しているのか?というのを視点を変えて考えてみようというお話でした。
思い返すと、仕事で問題に対して解決策を考える際に自分本位になって考えていることが多かったです。
別のステークホルダー(他のシステムやクライアント)の視点で問題の認識に見落としがないかを考えていく必要がありそうだといまさらながら反省しています。
時間が無いと急かされて仕事をすると問題定義などが疎かになることが自分はよくあります。
この本はことあるごとに読み返して、自分の行動を見直したいと思います。